Brett AndersonのCoal Black Mornings 翻訳ブログ

Brett Andersonの自伝翻訳ブログです!

CBM その44

ブレ様自伝翻訳行きます! 知識も技術も梨など素人が訳していることをご了承いただける方のみご覧ください。原典読まれた方で、明らかに違う箇所ありましたらご指摘お願いします。誤字脱字のご指摘もお願いします。

 

 僕がつるみ始めたのはまた他のサイモンで、今度のはホルドブルックという奴で、温厚で思慮深く、時折困った奴になった。彼とは僕のもっと暗い人生の片隅で情熱を共有し合い、それぞれ余所者のドンとしてのスリルを感じていた。二つの小さな町の夢見がちな少年が憂鬱な郊外の細胞に囚われ、スリルに叫び、遥かの約束をした。千の他の郊外の町の千人の他の夢想家のように、僕らは僕らの経験を唯一無二だと確信していたけれど、そうでなかったからそれはそれ以上特別にならなかった。彼の家庭は僕の家庭より多少金があり、だから彼はもっと裕福な場所に住んでいたけれども、上品(ポッシュ)と呼べるものは何もなかった。窮屈な家は僕らの家よりもう少しだけ窮屈でなかったので、作ったり見つけたりするのではなく、購入するだけの金銭的余裕があり、正直に、僕には上品(ポッシュ)に見えていたようだった。現実逃避の形として、僕らがハマったのは理想化された1960年代の映画だった。それは僕らが生まれた機能主義の灰色のコンクリートの世界への解毒剤に思われ、ある意味で僕の姉の不在を理解することを助けたのだった。彼女はいつも力強く、決然としていて、恐ろしいまでに自立した人で、北向かいの空っぽの部屋を置いて何年も前に家を出て、彼女の部屋にはレコード・プレーヤーと時代錯誤なレコードの山があった。僕はよく彼女の部屋に迷い込み、物欲しげにレコードをかけ、なぜだか彼女の一部のように思えたから、この過去からの音楽を理解したのだった。弟妹の常で、姉を尊敬していたし、おそらく過剰に彼女の大学の生活を理想化していたのだろう。そう、僕はひどく彼女が恋しかったのだ。